2003/11月号

 

そば好きの方に蕎麦の薀蓄を増やして戴ければと、今月は蕎麦に関する書籍類のご紹介を致します。

 食材・食品(食物)に関する本は多岐に亘るが、蕎麦本は結構多い。麺類の中でうどん・ラーメンのものは少ないが、蕎麦のものはその数倍に及ぶ。やはり嗜好品として上位なのだろう。自室の本棚のもの、会社や図書館の書架、書店の棚の中から紹介しようと思ったが念のため丸善のパソコンで書名を抽出してもらったところ、なんと159点もあった。

絶版になったものも含めるとかなりの数になる。そして、蕎麦の本にも色々なジャンルがあり専門的な学術書(長塚 大著、俣野敏子著)蕎麦食文化とその普及の歴史書、蕎麦食の効用、有名蕎麦店の紹介やら、蕎麦食べ歩き記、手打蕎麦の手習書、蕎麦メニューのレシピ集、蕎麦職人の心意気のもの、そして物語、落語に出てくる話の紹介、蕎麦の(うた)俳句、更に美味しんぼの劇画にも登場している。

 そんな中から筆者選の25冊をご紹介する。一部若干内容を補った。

 蕎麦食文化を知るためには蕎麦のみではなく、全体的(日本・世界)の食文化やその発達史、地域の食生活に関するものを参考に読み加えると、又面白いと思います。

【書名】 【筆者】 【出版社】 【発刊月日】
1 「健康食そば」 那須 奎介編 農山漁村文化協会
2 「そばの本」
そばの打ち方
そば打教室の案内
蕎麦サロン編
陶磁郎Books
双葉社 19973
3 「誰でも出来る手打そば」
家庭で楽しむそば料理
服部 隆 農文協    
4 「手打ちそば天下一品」 池田 好美 創森社    
筆者は池袋の生粉打ち亭の主人
5 「手打そばの技術」 一茶庵 友蕎子
片倉 康雄
旭屋出版 12,000
そば名人とも言える方で一茶庵を創業、蕎麦食を料理の高峰に位置付けた人
であろう。
6 「そばうどん技術教本」 日麺連 柴田書店 4,200
「そば」づくりの技術の集大成、業績のレベルアップのため絶好の指南書。
周辺の情報データも貴重である。
7 「そばの世界」 新島 繁
薩摩夘一共編
柴田書店 2,300
8 「そば」 長塚 大 新潮新書 絶版
(図書館にある:学術書)氏は宮崎大学の教授で、植物学の蕎麦のオーソリティーバイオ的な話、他多岐に亘り興味深い話がある。蕎麦ヶ岳等地名の話も面白い。
9 「そば学大全」
−日本と世界のソバ食文化−
俣野 敏子 平川社新書152 740
信州大学に入学し何を学ぶかといって蕎麦を学び日本でも数少ない学究者である
10 「蕎麦の事典」 新島 繁 柴田書店 2,500
蕎麦のれん店のご出身。そば関係の研究調査は業界の中で随一、著書も多数ある。
11 「蕎麦年代記」 新島 繁 柴田書店 6,600
12 「蕎麦辞典」 植村 路郎 東京堂出版 2,200
そばの産地、用語、風俗などそばに関することを網羅した一冊。
13 「そばや今昔」 ※堀田 平七郎 中公新書    
蕎麦屋を営む中で、いかにおいしい「そば」を食べてもらうか、供する立場からそば道を極めた 人といって過言ではない。
14 「江戸そば一筋」 堀田 平七郎 柴田書店 @1,500
※ 並木藪蕎麦の二代目
15 「物語 信州そば辞典」 中田 敬三 郷土出版社 @1,800
単に信州のそばの話ではなくて、そば百般に亘り詳しく著述。そば研究に絶好の参考書である
16 「日本の名随筆 19-蕎麦」 渡辺 文雄編 作品社 @1,800
作品は少し古いが蕎麦好きの方々が蕎麦に想う珠玉の名随筆が納められている。荒畑寒村 池波正太郎 獅子文六 そして沢村貞子さんと範囲も幅広くユニークな話が盛沢山です。 
17 「蕎麦屋のしきたり」 ※藤村 和夫 NHK出版
生活人新書
有楽町 更科4代目
18 「そばしょくにんのこころえ」
−麺類杜氏職必携−
藤村 和夫 ハート出版 5,000
19 「蕎麦と江戸文化〜二八そばの謎」 笠井 俊弥 雄山閣出版
20 「手打そば天下一品」 池田 好美 創森社
21 「そば屋で憩う」 杉浦日向子とソ連編著 新潮文庫
お江戸でござるでお馴染みの杉浦日向子さんは、無類の「そば好き」。と、その仲間ソ連(そば好き連)が101店のそば屋を紹介しながらソバを楽しむ風情が面白い。
22 「俳諧 ソバばなし」
そばの俳句でそばを読む
浪川 寛治 グラフ社
時代を越えて蕎麦の花や、蕎麦食への想いを歌にした芭蕉・一茶を始めとする、その心を推計し時代を考察する書。
23 「そば打ちの哲学」 石川 文康 ちくま新書088
カント哲学を中心とする近世ヨーロッパ哲学の専門の傍ら、そば打ちそば食を楽しみその中に人の生の尊厳性を訴えているように思う。
24 「ソバ好きがボケない理由」 細川 俊彦 メタ・モル出版 1,200
最近注目の「ルチン」が蕎麦には多量に含まれていて、それが人の体の健全さに効くかということを説明した医者の立場から見解を述べている。医食同源の根拠が丁寧に語られている。
25 「そば・うどん(季刊誌)」 柴田書店
業界向けの情報誌ではあるが、初心者が手にとってみても大変役に立つ誌である。時代にそくした情報が盛沢山。

紹介するには枚挙にいとまもないので25冊にとどめるが、興味があるものがございましたら、書店・図書館で探して戴き、眼を通してみてください。
又新しい世界が広がることと思います。

 

 


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