2003/4月号
 七味唐辛子とも云う。広辞苑によると七色唐辛子とある。蓄椒(とうがらし)・胡麻・陳皮(ちんぴ)・罌粟(けし)・菜種・麻の実・山椒・を砕いて混ぜたもの。香辛料とする。 七色の中を紫蘇の実・青のり等で入替える場合もあるようだ。以下、七色唐辛子の食・薬効果について調べてみよう。

@ とうがらし(唐辛・唐辛子・蕃椒)
なす科の一年生草木。熱帯の原産で桃山時代から栽培。品種が多い。夏の頃、白い花をつけ果実は未熟の時は濃緑色、熟するに従い赤くなり、果皮及び種子に刺激性の辛味を有し乾燥して香辛料とする。英語でCHILIといい、南米都市『チリ』と同じスペルである。
この地に沢山とうがらしが取れたのであろう。“唐”ということからカラもので遣唐使かその後の到来物として持ち込まれたものであろうか。

A ごま(胡麻)
ごま科の一年生草木。茎は四稜。葉液に一個の白花を開く。花後、凾結び熟すれば黒くなり縦に四裂する中に多数の種子。白色・黒色・茶色の三種あって油を含む。食用し油も絞る。ごま油は独得の香気がある。 薬効・痰除け・鎮咳・発汗・健胃薬としての効果あり。

Bちんぴ(陳皮)
橘皮(きつぴ)ともいう。 密柑の皮を乾かして薬用に供する。
 密柑は昔から水菓子の代表的なもので、古代(約2000年前)垂仁天皇の勅を奉じて田道間守(たじまもり)は常与国へ赴き橘を得て、帰ると天皇は既に崩じて景行天皇(第12代)の御世となっていて歎き悲しみ、遂に殉死する。以後、田道間守と香果(密柑)をもたらしたことにより菓祖となし、菓祖神社(大宰府天満宮の隣)に祀られている。橘は古代から薬香果であった。 薬効・・・ビタミンCを多量に含み 壊血病の予防等。

Cけし(芥子・罌栗)の実
けし科の越年生草木。白・紅・紫の花を開き刮ハは球形。未熟の果液から阿片を製するので栽培は禁止されている。 薬効・・・モルヒネの原料

Dなたね(菜種)
アブラナの種子。搾った油は食用、灯用、工業用に使う。春真盛りの頃黄色い花畑は見事である。

Eあさのみ(麻の実)
雌麻(めあさ・・・雌花をもつ麻)の実。色は黒く形は円い。かみつぶせば芳香がある。 薬用、食用とする。くわ科の一年生栽培草木。茎皮は繊維となり麻布を作る。インド産のものは麻酔性物質を含み麻薬をつくる。

Fさんしょ(山椒)
ヘンルーダ科の落葉權木。葉は羽状複葉で対生し、雌雄異株。乾果は秋熟する。実と葉は香気と辛味が強く、若葉の「きのめ」として賞し、果実は香味料として使う。 さんしょの木の擢木は貴重品。 薬効・・・回虫駆除剤

 日本は温帯モンスーン地帯に属し、太平洋と日本海に囲まれた山紫水明の植物群の宝島であり、産する枝葉果実は我々の食卓を飾り、リッチで健康的な食生活を営むことが出来ている。

七味唐辛子でおいしい“そば・うどん”を食べられる至福はうれしい限りである。

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